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自動ブレーキ義務化で高齢者の事故が減る?

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2020年から日本で販売される新車全てに被害軽減ブレーキ、通称自動ブレーキの装着が義務付けられるようです。

これが義務付けされると、今よりもっと事故が減るという意見もあれば、過信して事故が増えるという声もあるようです。

いったいどうなるんでしょうね~~

被害軽減ブレーキはついていて当たり前の時代になった。

まだまだ「機械は信用できん!」とばかりに、被害軽減ブレーキを毛嫌いする人がいますが、時代はそれとは関係なくどんどんと自動化の波に飲まれているようです。

AutoMesseWebに「2020年度から自動ブレーキ義務化」の記事が載っていますが、やっぱりそれだけ事故軽減の効果があるってことです。

どれくらいの効果かというと

AEBS義務化の流れは、それが交通事故の減少に大いに役立つと実証されているからである。以前、イタルダ(交通事故総合分析センター)が発表したレポートによると、AEBSの有無により追突事故は半減しているというから、その効果は明確だ。そのレポートでは普通乗用車、小型乗用車、軽乗用車にわけて10万台当たりの追突死傷事故について低減効果を算出している。参考までに逓減率を引用すると、普通乗用車で51.3%、小型乗用車で62.1%、軽乗用車では47.3%となっている。

出典: www.automesseweb.jp

数字を見る限りほぼ半減。

付いてないより、付いてるほうが事故する確率2分の1ってことです。

軽自動車だけ50%を割り込んでいる理由は

軽乗用車がもっとも低減効果が少ない理由はいくつか考えられるが、高齢ドライバーが運転しているケースが多いからと予想するのは間違いだ。少なくとも軽乗用車においては29歳以下のドライバーが追突事故を起こしている割合が多い。その比率は約40%と圧倒的だ。

出典: www.automesseweb.jp

若者の事故割合が多いってことらしいです。

それこそ「若気の至り」ってやつですからある程度は仕方ないでしょうね。

被害軽減ブレーキを運転のアシストしてくれる装置と勘違いしてる人多すぎ

ところが、その被害軽減ブレーキ、ネットではあまり評判がよろしくない。
このAutoMesseWebの記事がそのままYahooニュースに取り上げられてたんですが、付いたコメントをみると非常に面白い。

・機械のサポートがあることによって死亡事故は減るかもしれないが、機械に対する過信によって漫然運転が増えて接触程度の事故は増えそうな気もする。

・減少していることは大変良いことだが、逆に言えば、足腰や動体視力など弱っていても見過ごされ、余計に運転が大丈夫だと自信を持つのでは?

・事故を減らすためにこのような自動ブレーキ等を導入することは良いことなのだろうが、機械に頼ることで人間の感覚が麻痺してしまう懸念を伴ってしまう。

・自動でしてくれると思うと集中力が半分くらいになるんだけど、良し悪しだと思う。

・そもそもその様な装置に頼らないと運転できないレベルってどうだ?

・これは良いとも悪いとも言えないな。たしかに事故は減るかもしれないが、機械を過信しすぎて運転が下手になるドライバーも増えそうだし、何でもかんでも自動化するのはどうなのかな?

出典: headlines.yahoo.co.jp

これ読んでどう思います?
なんか、被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)があることによって弊害が出るという意味のコメントが多かったです。
例えば、被害軽減ブレーキが装備された車に乗ると「漫然運転が増えて接触程度の事故は増えそうな気もする」とか。

どうして漫然運転が増えるんでしょ?
普通にアクセル踏んで、普通にブレーキ踏んで停まるというのは、今までの自動車と何ら変わらないのに。
もしかして、通常走行時に赤信号などで停まる際も、自動ブレーキで止まってくれると思ってんでしょうかね?
で、常に自分の足じゃなく、自動ブレーキがブレーキかけてくれるようになるから漫然運転になるって言いたいんでしょうね。

 

 

そんなことあるかい!

 

 

他にも、「足腰や動体視力など弱っていても見過ごされ、余計に運転が大丈夫だと自信を持つのでは?」って弱った足腰や動体視力の代わりをしてくれるものだと勘違いしてるようです。

「機械に頼ることで人間の感覚が麻痺してしまう懸念を伴ってしまう」「自動でしてくれると思うと集中力が半分くらいになる」「その様な装置に頼らないと運転できないレベルってどうだ?」「機械を過信しすぎて運転が下手になるドライバーも増えそう」

これ全て、なにかドライバーの運転を補助してくれるものと勘違いしてますよね。

別に被害軽減ブレーキ付きの車だから、それがついていない車と違って感覚が麻痺することもないし、集中力が半分になることもない。
そもそも被害軽減ブレーキという装置を頼った運転というのがあり得ないし、それを過信したところで通常の運転が下手になることもない。

もしかしたら、ヤフコメですから被害軽減ブレーキ付き自動車を運転したことがない、もしくは自動車の運転そのものをしたことがない人が書き込んでいるのかもしれません。

それにしても、最初に「自動ブレーキ」って名前で広まったから、こういう誤解も一緒に広まっちゃったんでしょうね。

筆者は当然「ないよりあったほうがいい」と思ってます。・・・・しかし

被害軽減ブレーキの誤作動も当然ある

急な飛び出しや、前車の急ブレーキに対する、ドライバー自身の操作より速く確実にブレーキをかけて事故を未然に防いでくれるものであっても、機械モノですから100%絶対ということはありません。

もちろん、人間だってミスはいっぱいしますけど。

そんな誤作動についても知っておいて損はないでしょう。

誤作動というか正しく動作しないときというのは下記のようなパターンがあるようです。

●シチュエーション1『スピード』…規定の速度を超えて走行

●シチュエーション2『路面』…その1・雪道のように滑りやすい路面で走行

●シチュエーション2『路面』…その2・急な下り坂を走行

●シチュエーション3『周囲』…その1・街灯のある夜道で走行

●シチュエーション3『周囲』…その2・夕立ちの道路で走行

●シチュエーション3『周囲』…その3・逆光の太陽が眩しい道路を走行

出典: bestcarweb.jp

つまり、50km/hの速度から衝突せずに止まれる性能を持った車でも、上記のように雪道だったり下り坂だったり、雨だったり光源の加減だったりでその性能が変わるわけです。

携帯電話のバッテリーが「最大◯◯時間」などと使用時間を謳っていても、実際にそれほど持たないとか、自動車の燃費がカタログ燃費ほど実際は伸びないのと同じことで、シチュエーションが変われば性能も変わるということです。

だからこそ過信は禁物なのですが、基本は被害軽減ブレーキあろうがなかろうが、雨が降ろうが槍が降ろうが自分自身の運転で衝突を回避するものですから、被害軽減ブレーキで止まれたら儲けもんくらいの感覚でいておいたほうがいいでしょう。

すくなくとも、被害軽減ブレーキは運転補助でもないし、腕の落ちたドライバーは被害軽減ブレーキ付き車に乗っても腕があがることはありませんので。

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