「伝統のモナコ」「世界三大レース」などと言われ、歴史のあるモナコグランプリですが
その伝統や権威はと別に、レース自体は面白くないことが多いです。
昔より大きく信頼性が上がったF1マシンで道幅の狭い曲がりくねった公道を使うわけですから
抜きつ抜かれつという展開は期待できません。
今年も例年同様抜けずに順位変動も少なく、行列状態に近いレース展開でした。
それじゃあ面白くなかったの?
と、思われるかもしれませんが逆に非常に面白い内容でした。
メルセデス独壇場を少しは崩した?マックス・フェルスタッペンの猛追がレースを面白くした。
今年は大きなクラッシュもなく、「波乱の展開」には程遠いレース内容。
リタイヤしたのもフェラーリのシャルル・ルクレールただ一人。
まぁ、普通に考えれば「面白くなかったレース」の筆頭になり得るリザルトでした。
RACE CLASSIFICATION: A superb effort from @LewisHamilton 💪#MonacoGP 🇲🇨 #F1 pic.twitter.com/hAZIjHSZy7
— Formula 1 (@F1) 2019年5月26日
でも、実際はそんなことはなかったんです。
ルクレールがリタイヤした際バーストしたタイヤ片やパーツやらがコース上に飛び散ったためにセーフティーカーが出動。
タイヤ交換がライバルより少しでも速ければ、コース上で抜かなくても相手の前に出られる可能性があるわけで、マックス・フェルスタッペンもそこでちょっと踏ん張って、2位のバルテリ・ボッタスの前に出ました。
LAP 9/78: Bottas and Verstappen touch as they pit under the Safety Car 😯#MonacoGP 🇲🇨 #F1 pic.twitter.com/ZwPdPPqbC1
— Formula 1 (@F1) 2019年5月26日
しかし、このときにちょっと強引にボッタスの前に出て、メルセデスのマシンと軽い接触。
ボッタスはタイヤにダメージを受け、翌周に再びタイヤ交換する羽目になりました。
どうにかこれで2位に出られたんですが、アンセーフリリースとして5秒ペナルティを受けました。
そうなると行列組んで走ってる場合ではない、後続に5秒以上のギャップを築かなければ順位を落としてしまう。
とは言っても、ここはモナコ、モンテカルロ(超有名フレーズになっちゃいましたが)抜けないから前のマシンがそんなに速くないと後続が詰まってきてどんどんと差が少なくなります。
抜くためにマックス・フェルスタッペンはメルセデスのハミルトンをまるで煽り運転のように追いかけます。
その追い上げが緊張感を持ってレース最終周まで楽しんで見ることができました。
最後の最後、あわや抜けるか?という場面までありましたし。
"Here goes Verstappen!"#MonacoGP 🇲🇨 #F1 pic.twitter.com/SdLDIJbENN
— Formula 1 (@F1) 2019年5月26日
結局抜けはしなかったんですが、追いかけるほうのチームのファンからすれば、「行け~~!!」って気持ちで応援にも熱が入りました。
メルセデスファンの人からすれば「当てんなよ!」って気持ちのほうが大きかったんじゃないですかね。
結局、優勝はハミルトン。
マックス・フェルスタッペンはペナルティもあって4位でしたが、ドライバーオブザデイに輝きました。
Gave it his all 👊 #MonacoGP 🇲🇨 #F1 pic.twitter.com/i8WBWrv4Gz
— Formula 1 (@F1) 2019年5月26日
筆者も、この日一番レースを面白くしてくれたのは間違いなくフェルスタッペンだと思います。
しっかし、この若者、成長しましたね~。
年齢は若手だけど、ドライビングはベテランって感じです。
ホンダは復帰後初のトップ10に4台すべてが入った!
このグランプリはフリー走行からトロ・ロッソが好調だったので、波乱が無ければ問題なく4台が入賞することは目に見えてました。
Four Honda-powered cars finished in the points at the #MonacoGP 🇲🇨
P4: Verstappen
P5: Gasly
P7: Kvyat 📸
P8: Albon 📸This has only happened once before in #F1 history - at the 1987 British Grand Prix @redbullracing @ToroRosso pic.twitter.com/dYNQbJG5Yq
— Formula 1 (@F1) 2019年5月26日
Red Bull
マックス・フェルスタッペン 4位
ピエール・ガスリー 5位
Toro Rosso
ダニール・クビアト 7位
アレクサンダ・アルボン 8位
トロロッソはこの好調を維持して、毎レース「ベスト・オブ・レスト」(トップ3チームを除いた最上位)争いをして欲しいですよね。
それが出来るポテンシャルは間違いなく持ってます。
さて、次はカナダ。
通常ならアップデートされたパワーユニットを投入されることが多いグランプリですが、今年は一体どうなるんでしょう?
ホンダはすでにアゼルバイジャンでスペック2を投入済み。
メルセデスに追いつくにはモアパワーが欲しいけど、パワーユニットペナルティもある。
なにより、スペック3が出来上がってるのかどうかもまだ不明。
そんな噂や報道耳にしませんからね。
できることなら、カナダでスペック3投入してもらったらファンはタマラナイ。
加速や最高速が伸びれば、ジル・ビルヌーブ・サーキットでは追い越しは容易い方だろうし、もしかしたらメルセデスとも互角に戦えるかもしれない。
そんな夢を見つつ次回を楽しみにしましょう。
カナダGPのテレビ視聴での一番の敵はレース開始時間ですね(笑)
LIVEで見たいけど、夜中の3時なんて徹夜して朝まで寝ずに観戦するか、早寝早起きで観戦するか?
録画派の人は、あとでゆっくり観ようと思ったら、思いがけず余計なところから結果が耳に入って幻滅ってことにだけはならないようにしましょう!